なぜかリカオンにそっくりのハリー
/Photo by Yasay Kemonogi

Name: Harry
Breed: Japanese Kai Mix
Date of Birth: Apr.9,2010
Gender: Female
Guardian: Yasay Kemonogi


獸木さんちのハリー

仕事場のイスの上のハリー。
座る姿はなぜか名犬風
/Photo by Yasay Kemonogi

名前/ ハリー
性別/ メス
ブリード/甲斐犬ミックス(父親不明)
毛色/トラ毛
特徴/
胸にスーパーマンのSのようなわざとらしいハートマーク
特技/空気を読む


動物はみんなかわいい。多少馬鹿でも凶暴でも人間がすでに失った純粋さや力強さに満ちている。とはいえ自分が保護者になるにあたり、飼い犬がアホだったり制御不能だと、そのストレスは計り知れない。もちろんどんな犬でも一生懸命世話して躾ければ、いっしょに楽しく暮らしてゆけるレベルのお利口さんにはなるが、犬のベースがしっかりしているに越したことはない。
犬を探すにあたって、獸木は神に祈った。オーストラリア在住時ほど恵まれているわけではない飼育環境。しかも生涯最後の飼い犬になるかも知れない犬。自分を子守りして育ててくれたという、生まれた家で両親の飼っていた名犬、ポニーに匹敵する一匹に出会えますように。
そして・・・
ハリーを迎えて数日後、息子のタスクは言った。「お母さん、これは引いたね。」
ありがとう神様

そんなわけでやってきたのは飼い主がときに引け目を感じるほどのお利口犬。ケルピー+シェパードミックスのルビーも賢かったが、さらにそこから欠点を引いたような神童(?)ぶり。「えーっ、まだ4ヶ月ですか?ずいぶん落ち着いてますね。」などと犬仲間に言われ続けて飼い主も鼻が高い。
が、単純に教えられたコマンドを丸覚えしてくれるタイプかというとそうではない。エサや信号を座って待つとか、リードを引っ張らないとか、日常生活で欠かせない部分は訓練しなくても自然に覚えてくれるが、ルビーが好きだったゲームとか単に人を喜ばせるような芸は手抜き加減だ。
状況を見、自分で考えて、多少駆け引きや実験や観察をしてみながら、成長してゆく様は頼もしい。敏感なので、あまり厳しく叱らなくてもいいのもうれしい。

左/名前に似合わぬ乙女チックなでかい胸のはあと

/Photo by
Yasay
Kemonogi


ところでなんでそんなにお利口なのか?
犬種や本人(本犬?)の資質、いろいろあると思うが、なんといっても育った環境がよかったのだと思う。わけあって生まれて間もなく里親会に引き取られた彼女だが、ボランティアの方のお宅で何匹もの犬や猫と一緒に、家庭的な自由な環境で、望める最高の愛情とケアを与えられて育ったのだ。ボランティアの方はハリーの引き渡し時に、それまでの予防接種や蚤取りやフェラリア予防の投薬の証明書などといっしょに、迷子札(二度と飼い主のいない犬にならないように)、好きなおもちゃ(ボランティアの方から引き離されるので、寂しがらないように)、当面のフード(いきなり食事が変わってお腹を壊さないように)まで持って来てくださった(しかもいっしょに引き取った猫のジェームスの分も)。
獸木は正直がくぜんとした。ボランティアの方はハリーだけでなく、里親が見つかるごとに次々殺傷処分されそうな犬猫を引き取って世話をし、果てしなく里親探しに奔走しているのは知っていたが、一匹一匹がこれほど大切にされているとは、恥ずかしながら想像を超えていたからだ。

里親会ボランティアのあぐりんさん、本当にありがとうございました!
かわいがっていたハリーがもらわれて行ってあぐりんさんも寂しいかと思うので、これからもちょくちょくメールで近況報告させていただきます。
お利口なとこばかり書きましたが、犬には乗りにくいアイボリーのリクライニングチェアに苦労してよじ上って横取りしてみたり(快適でなかったので一度でやめた)、ブラッシングがあまり好きでないくせに猫たちがブラッシッングしてもらってると割り込んできて、やっぱりいやいやブラッシングされたり、同じくあまり好きでないはずのお風呂なのに、獸木が入ってると思わず脱衣場で待ってしまったり(お風呂に入る時は、人間が入浴中脱衣場で待たされるので条件反射?)、猫みたいに獸木の執筆中デスクの下で丸くなっていたりして、かなりおもしろくもあるかわいい犬です。
あぐりんさんは「この子はゴミ箱だけはいたずらするのでどけといてください」とおっしゃってましたが、紙ゴミや草など無害なものだけ入れるようにして、下の写真のように今もゴミ箱いじりは解禁中です。

文末になったが、読者の皆さんはすでにお気付きの通り、ハリーの名前の由来はこの名物キャラである。

<2010年8月>

ーその他のハリーのサイトー
ハリー&ジェームスムービー

引き取られた翌日、仲間外れが気に入らなかったのか、食事する飼い主らの横でゴミ箱をブチまけ、ひとり大盛り上がりしていたハリー(大爆笑でした)。
/Photo by Yasay Kemonogi




ハリーと猫のジェームスはアグリ犬猫里親会から譲り受けました。 ボランティアの方がたっぷりと愛情を注いで、理想的な状態に育ててくださった犬猫たちに出会うことができます。こちらは関東エリアの里親会ですが、里親会は全国にあり、「里親募集」「犬猫」などのキーワードでネットで検索できます。
アグリ犬猫里親会HP


| Back |
| TOP PAGE | TOP PAGE/English |