フロイド・アダムス
Floyd Adams
PALM-Main -3
●所属作品/PALM
●名前/フロイド・アダムスFloyd Adams
●生年月日/1949年12月10日
●性別/男性
●人種/アメリカ人
●親族/祖父アレック・アダムス、父ホーリック・アダムス。おじいちゃん子らしく、よく祖父の家に出入りしている。
●経歴/政治・実業家家系の名門アダムス家に生まれ、成人後刑事となった変わり種。
社会人になるまでの間にボストンあたりの名門私立男子校やアイビー大学を経由したが、退学歴も少なくないらしい。
警部になった後、環境運動で知り合ったジョゼ・ルージュメイアンの影響で、カーターらの地域の分署に転任してきた。
●職業/刑事

フロイド・アダムスは
1975年、作者15歳当時、初投稿用短編「ボギー・ベン(WORKS/中・短編/「シミュレイション」参照)」の準主役として生まれたキャラだ。PALMの主要キャラの中では、比較的新しい世代に属するキャラクターである。

初めてプロデビュー、すなわち作品を世に出すことを意識して書かれた短編に登場するキャラとして、わたしはヒゲ面の画家の卵と、チビでもみあげのある彼フロイド・アダムスをデザインした。
主役である画家の卵は、のちに「シミュレィション」に登場したウォーレンというキャラだったが、彼はあのアンディ・グラスゴーを踏襲したキャラで、ある意味当時のわたしそのものの立場を体現していた。
この社会不適合型の芸術家と世の中の橋渡しをする大役を担ったのが、このフロイド・アダムスである。
現在、PALMで主役を食うほどの大型キャラになり、まれなほどのアグレッシブさと反骨精神を前面に押し出しながらも、良くも悪しくも彼が依然として「社会人」の立場を見失わないのは、この彼の誕生 時からの彼と作者のスタンスと大いに関係がある。

また彼は、わたしがデビューはるか前からその表現に挑戦しつづけてきた「魅力的な醜人」の、レギュラー・キャラクタークラスの数少ない成功例でもある。
彼の誕生当時、わたしがほぼ選択の余地なく投稿先にしていた少女漫画の世界は、美意識を重んじ、美しくないものをよしとしない傾向があった(今でもそうかも)。しかしキャラクターのバリエーションを追求していると、これが馬鹿げた制約であることに気づく。当時のわたしはこの流れに逆らおうと試みた。
これが、「社会人」と、「アゲンスト・ストリーム」という二本の柱を持つ、彼のキャラクターの根元である。

●性格
「PALM一高飛車な男」として知られる、傲慢無比、傍若無人、猪突猛進な彼。手強いメンツ勢揃いのPALMにあっても、尋常ならぬバイタリティとコンフィデンスで、向かうところ敵無しの押しの強さを誇っている。常に激しく主張しているので、絵的にはものすごく大きなアップが多い。ジェームスやカーターなどの主役たちよりアップが多くてでかいくらいだから、気をつけて見てみよう。
おまけに彼は、スポコン調の単純明快な男性気質の持ち主。これほどワンマンな割に立場がゆるぎないのは、この竹を割ったようなすっぱり加減と巨大なオーラのおかげだろう。

●感情
「燃える男」フロイド・アダムスの基本感情は「怒り」だ。普通の人ならすぐに胃をおかしくしてしまいそうだが、彼は日常的に朝から晩まで怒っていられるたちなのだ。
また彼は、非常な情熱家でもある。とにかくかーっと思い込んで目的にまい進するので、挫折したときのダメージも大きい。志破れた時は恥も外聞もなくボロボロに泣く。人生ドラマチックな直情型人間だ。

●頭脳
何分自分というものがあまりにもはっきりしているせいか、学校時代は問題児だったらしい彼だが、警察官関係者の間では「切れ者」と評価されている。確かに判断がすばやくてなかなか切れる上、視野も大きく先見力もある。おそらくPALM主要キャラの中ではジェームスに次いで「頭のいい奴」だろう。ただ度胸は頭よりもっといいので、全体としては単細胞のイメージが強い。

●特技
虚勢を張ること。彼に直接ケンカをふっかけて、ギャフンと言わせるなんてことはまず不可能だ。必ず手痛いしっぺ返しをくらって、苦い思いをするのがオチ。どんなに不利な状況でも、十中八九彼が悪い場合でも、なぜだかどうしてだか彼は勝つ。信念の差だろうか?それとも守護霊が強者なのか?そういう奴っているよねえ。

●究極奥義
突然態度を180度方向転換しての平謝り

●哲学
大富豪のおぼっちゃんから一警官になり、同時に環境運動家でもある彼の信念、洞察、哲学、主義主張にはなかなかゆるぎないものがある。にきび面の10代に、自らの選択で約束された将来をある意味放棄するのは、生半可な決意ではできない作業だったのだろう。反骨精神たくましい彼は、生まれながらのポリティカル・アクティビスとも言えるが、保守的な政治家家系というバックグラウンドを持ちながら、環境活動家になったのには、エコロジストらしいお父さんの影響もあったようだ。
フロイドの哲学1/「俺は自殺するタイプじゃない。自殺するくらいなら相手をコテンパンに叩き潰すほうを取る。」
フロイドの哲学2/「うそ八百並べて好かれるより、本音ぶちまけて嫌われるほうがまだしもさ。」
フロイドの哲学3/「命がやれなきゃ、なまじな同情などするな。絶対か無か。それが奴との付き合い方だ。」
フロイドの哲学4/「文句がある奴は俺を殺せ。殺す手間暇惜しむ奴は何も言うな。ふたつにひとつだ。」
フロイドの哲学5/「女ってのはどうしてこんなにきれいにできてるんだろうな?これが自分のものになるなら、悪魔に魂を売ってもいいぜ 。」

●ウイット
フロイドは機転の利く奴なので、結構ウイットも豊かだ。ただあまりにも超辛口で、真剣勝負で、崖っぷちスレスレのウイットではある。言ってみればバンジー・ジャンプ系ウイットだ。この人やエティアス・サロニーのウイットで大笑いできるようになると、PALM上級読者という説もある。

●服装チェック
フロイドは、寒ければなりふりかまわずアンダーシャツを2枚くらい重ね着したりする機能優先主義的なところがあり、そうかと思うといきなりパーティにフリル付きシャツを着てきたりする、どちらかといえばワースト・ドレッサーの部類ではあるが、それでも彼のセンスは馬鹿にならない。他の誰かがそんな格好をしたらアホに見えるかも知れないが、彼は結構似合ってしまうのだ。本人も、出るところへ出るときはそれなりに服装にこだわっているらしいことは、ものすごく忙しい中で行われたビアトリスとの会食に、着替え用のスーツ持参で現れたりしたことからも明らかである。
ただ普段はとにかく泊まり込みの仕事が多いらしく、よく彼は3シーンくらい続けて同じ服で登場する。でもって最初はきちんと着こなしていた服が、だんだんネクタイをほどいたり、シャツだけになったりしてゆくのだ。でもってこれがなぜかまたかっこよかったりするのだ。

●嗜好
彼の嗜好も服装と同じで、わりと両極端だ。今までのところわかっている彼の好物は、ハンバーガーにピザにステーキ。そんなにヘルシー指向でないアメリカ人男性の、庶民的好みである。野菜は紙みたいだからきらいだそうだ。警官だからきっとドーナツも好きで、徹夜仕事をしながら出前やテイクアウトフードで命をつないでいる口だろう。
しかしお坊ちゃま育ちのなごりか、時々オーガス家で朝食にエッグベネディクトを注文し、ジェームスにナイフを投げつけられたりもしている。コーヒーはものすごく濃いのが好きで、エスプレッソをマグで飲みたがったりする。また彼はPALMの中でもトップクラスのヘビー・スモーカー。たばこの銘柄はゲンをかついでか「ラッキー・ストライク」だ。

●癖
フロイドは常に一点を目指して突進するタイプなので、結果として時々行動が狭量だったり自分勝手だったりすることがままある。
CIAとの会話に熱中し、道の真ん中に立ち止まって交通を止めたり、いきなりオーガス家の食卓に割り込んできて、すでに座っている人間をどかせたりする。ノックなしでいきなり部屋の戸をバンと開けて参上する。人のデスクにすわって、机に足を乗せてふんぞりかえっている。火のついた煙草を投げ捨てる。年中人の胸ぐらをつかむ。とまあ数えあげればきりがない。ほめられた傾向ではないが、一生なおりそうにないので、一応癖の項目に入れておいた。

●趣味
フロイドもカーターと同じく趣味なんかないように見えるが、実は彼にはオペラ鑑賞や乗馬などの、ブルジョアテイストな趣味があり、文学・芸術にも結構うるさかろうと思える節もある。ただ警官になってからはこれらの趣味に没頭する暇はないようだ。

●言葉遣いチェック
火事と喧嘩が好きそうなべらんめえ調。ワープロだと「ねえねえ」いう言葉が誤変換になって困る。でもって年がら年中タンカを切っている。フロイドのセリフはスピード感があるのであまりそうは感じられないが、実はカーターに匹敵するくらい長文のものが多い。でもって字体がでかい。20級以上の写植とエックスクラメーションマーク(→!)使用がもっとも多いキャラではなかろうか・・・・

●人相チェック
肌・白、髪・金茶、目・灰色。ホームベース型で平あごの顔、わしっ鼻、ギョロ目、一文字型の唇の薄い口が特徴。あの髪形とトレードマークのモミアゲは、ワイエスと同じ顔にするために伸ばしたものだという。前はどんな頭してたの?

●身体チェック
身長154センチという設定のアンジェラとほぼ同じくらいの背丈。ジェームスより頭ふたつ分は背の低い小男だ。この身長がコンプレックスの一端になったと思われるワイエスとは対照的に、自分の背の低さを逆手に取ったり、ギャグにできるところが太っ腹。やせ型で、かなり骨っぽい体形と思われる。いつもカッカしてるので、カロリーを全部燃焼してしまうのだ。

●生活態度チェック
生活ぶりからすると、フロイドは間違いなくワーカーホーリックのようだ。寝ないし家に帰らないし、まともな食事もとらないでひたすら働いている。おまけにその合間に、環境運動をやったり、お騒がせな恋愛をしたりもしてるから超忙しい。入院の必要な怪我をしても病院を抜け出してうろうろしてるし、かなり無茶苦茶な生活ぶりと言える。

●持ち物チェック
彼の持ち物でよく登場するのは中古のワーゲンとジッポー。そしてまあ警官だから、常時必ず2丁の銃を、懐と足に付けており、手錠なんかも持ち歩いている。変わった所有物としては飛行機会社。大学の卒業記念におじいちゃんに株をもらったらしい。時々その会社の飛行機や、おじいちゃんのヘリコプターを使っている。

●お住い拝見
ジョゼによるとフロイドは「ボロアパートに住んでいる」らしいが、そのボロアパートがお目見えしたことはまだなく、いつもおじいちゃんちやオーガス家をうろうろし、あとは職場に入り浸っている。

●社会的ポジション
ワンマンで革命家タイプのフロイドだが、彼は「世間」の中での立ち居振る舞いに、実は誰よりも神経を使っている。彼の社会の顔は意外や意外、サラリーマン。駆け引きもすれば残業もする。部下と権力の狭間で、そうは見えないが妥協もしてる。
目を皿のようにして見ていれば、常日ごろ戦車のように爆走している彼でも、ふとくたびれた中間管理職の哀愁をちらつかせる瞬間があることに、君は気付くだろう。

●世間の評判
刑事ビリー・トムソンが、「署長は警部のいいなりだし・・・」とこぼしていたが、その署長がどこにいるかもわからないくらい、警察署内でのフロイドの権力には絶大なものがあると見える。愛されているとは絶対に思えないが、間違いなく世間から一目置かれ、また恐れられている存在といえるだろう。
アクの強いフロイドの評価は、オーガス家周辺ではまっぷたつに分かれている。今のところフロイド支持派はジェームスとジャネットとフリスとビアトリス。アンチ・フロイド派はアンディとアンジェラ。カーターは例によって例のごとく中道のようだ。

●お歳はいくつ?
カーターと同い年だが、警部にしては若いからか、それとも30過ぎはおじんと思ってるからか、歳を隠している。最近恋仲になっているルージュメイアンは、よく考えると11歳も年下。しかも出会ったとき彼女は10代の少女のはずだから、思えば結構ナースティなおじさんかも。

●恋愛遍歴
カーターをドンファン呼ばわりしているフロイドだが、恋愛頻度は平均的、つまりカーターと同じくらいに見える。ただビアトリスとの恋愛でなかなか純情派なこともわかっており、本人はまじめに恋愛してるつもりということで、彼としてはカーターと自分のポジションを「奴とは違う」と一線画しておきたいのだろう。アンジェラに「化石」と評価されている通り、恋愛観はかなり保守的または原始的で、基本的に男性優位論者、いわゆるマッチョであると思われる。
恋をすると、相手に彼がいようが旦那がいようが気にしない彼だが、ルージュメイアンと最初に関係を持ったときはなぜか「J・Bの女を寝取っちまった。」と頭を抱えていた。ライバルに対する、彼流の仁義か???

●セクシャル・オリエンテーション
マッチョな彼が「男ならこれだけは避けたい」と思っているのは、「野郎にカマを掘られることと、てめえの女を女に寝取られること。」だそうだ。特に同性にベタベタされることに対してストレートな嫌悪感を持っているらしい彼は、「ガキのころ親父に頭をなでられてもスネを蹴上げてやったもんだ。」と、その潔癖ぶりを誇っており、怪我した彼を抱き上げて移動させようとしたジェームスに銃をつきつけてまでこれを拒んで、カーター感心されたりしている。

●仲良しは誰?
フロイドは友だちが少ない。いつも熱く燃え盛っているので、「友だち」程度の無難な付き合いには縁がないのかも知れない。とにかく彼の有り余る情熱をぶつけても、「ぱーん」と跳ね返してくれるような相手でないと、ちょっといっしょには遊べない。
そんなわけで、彼と最も仲良しなのは「ライバル」とか「喧嘩友だち」または「悪友」に近いような面々。彼がライバルと称するジェームスを筆頭に、ひっぱたくと思いきりひっぱたき返してくれるジョゼや、毒舌をぶつけても鼻で笑って冷たくいなせるカーターとかが、対等に遊べるいいお友だちと言える。また仕事上対決している、謎の怪盗ナンチュケットなんかも、結構いい遊び友だちみたいだ。

●占いデータ
太陽宮射手座、月の位置獅子座、牡羊座上昇宮。三つの主要個人感受点全部が火のサインの三つ巴という、珍しいホロスコープの持ち主。この結果、自分の本質と気質と行動の間に矛盾や葛藤、迷いが生じにくい、ストレートなキャラクターとなっている。このホロスコープに加えて、ライフナンバーが目的意識や達成力の強い9。なるほどナットクの組み合わせだ。

●そこまで言うか
きついきついと言われるPALMレギュラー陣の中でも、超劇辛&高圧的なセリフでおなじみの彼。とにかく発言の大半が「そこまで言うか」という内容で、サボテン娘と呼ばれたアンジェラだって、彼との言い合いにはことごとく惨敗してしまうのだから、まあすごい。ただ人の話をまともに聞かないジェームスや、その場の勝負に賭けないカーターみたいなタイプが相手だと、ちょっと勝手が違うようではある。
彼の発言はきついだけでなく、やや文学的というか、印象に残る情熱的な言い回しなのが特徴だ。
<フロイドのそこまで言うか語録>
○(有能だとほめてくれたCIAのサーリング捜査官に)「当然のことを仰々しく言うな。鳥肌が立つぜ。」
○(彼のヘビースモーカーぶりエコロジカルじゃないと指摘したアンジェラに)「あんたみたいな人種にはへどが出る。環境保護になぞこれっぽっちも興味がないくせに、自分を守るための議論となると百万馬力だ。プルトニウム積載船が沖を通ったって無関心でいるような輩が、煙草の煙ひとつで大騒ぎってわけさ。」
○「一言で言うと人間のクズだな。最低の男をなめちゃいけねえぜ。奴は何者でもない。だから何かに寄生して生き血を吸うよかねえんだ。向こうは死ぬ気で食い下がってくる。どうあったってゼロ以下にゃなれねえからな。」(フォアウッドへの評価)
○(フロイドにさんざんこきおろされて、「そ・・そこまで言うか」とうなるシンに)「資料が語ってるんだ、どこまででも言うさ
恐れ入りました・・・・

●ちょっと失言
○「女には女のスタンダードな曲線ってものがあってな、その前後数インチはいい女と相場が決まってるんだよ。」
○「女ってのは寝てみなきゃわからんな。」
○「本当に化石かどうか一度試してみたらどうだ?天国を見せてやるぜ。」
環境団体の応援をしてるのに、女性団体からはどう考えても叩かれそうな彼・・・

●よくよく見れば
強い!→でも弱い
強気なことで有名な彼だが、時々ちょっとしたシチュエーションにはまってしまうと、人が変わったようにオドオドしはじめるのが意外だ。ルージュメイアンから求愛されたり、ジェームスに攻撃を仕掛けて予想外の反撃にあったりすると、ほぼ打つ手無しのパニック状態になってひたすら「逃げ」の姿勢を取りはじめる。

いじわる?→でもやさしい
フロイドはお世辞にもナイスガイの部類ではない。なんといってもアグレッシブ君だから、言われたら言い返し、相手を踏みにじってでも自分を押し通す。しかしその反面、ビアトリスに持ってきた花を自分の彼女でもないジャネットにおすそわけしてあげたり、自分の彼女でもないシドの三角関係(?)を心配してみたり、また影になり日なたになりルージュメイアンの面倒を見るなど、なかなかやさしいところも見せている。まあある意味女に甘いとも言える。アンジェラやアイリーンにまで時々モーションをかけているが、相手がうれしいかどうかは別として、あれもフロイド流の礼儀なのかも知れない。

なぜか気になる世間体
ご存知のように、フロイドはライバルの強いのを見てワクワクしてしまうタイプの豪気な男だ。しかし群れの中で行動するタイプでもある彼は、結構周囲の評価に敏感みたいだ。
「これからは毛皮を着たり排気量の多い車に乗るだけでアホと思われる時代が来るんだ。見栄の張り方も変わるのさ。」「ブルジョアは嫌いじゃない。だが外の世界に一歩出りゃ、甘ったれだの世間知らずだのやんやの攻勢だ。」と、世間体にこだわる発言もちらほら。らしくないような、らしいような。


出演作品
PALM
シミュレイション
2821コカ・コーラ

○PALMの中では、ヒース・ワイエス役とフロイド・アダムス役の二役でおなじみだが、作者デビュー後短編「シミュレイション」にフロイド・アダムスの役名で登場したのが最初であることでもわかるように、元々彼はPALM出身のキャラではなく短編出身のキャラクター。PALMへは、いってみればゲスト出演のような形で、ワイエス役で登場したのがはじめ。PALMのレギュラーとして登場することは、「オールスター・プロジェクト」までまったく予定外だった。
PALMのフロイド・アダムス以前は、どちらかというと地味な性格俳優風サブキャラクターだったから、現在フロイド・アダムスとして定評を受けているスポコン風キャラは、彼のベースからすると、むしろ特異で画期的なスタイルだったといえる。

●作者ひいき度
フロイド・アダムスはジェームス・ブライアンに次いで作者信頼度の高いキャラクターだ。習作・短編時代からずっと一目置いており、密かにPALMでのレギュラーデビューを長年狙っていたくらいだ。PALMレギュラー登板後は、革新性の強さで作品のテーマをリードする頼もしい存在に。
ちなみに、飼い猫に彼の名を付けて以来、作者は彼を「フロイドちゃん」と呼ぶようになった。これからも頼りにしてます。フロイドちゃん。

●フロイドファン
フロイドのファンは年齢層が高い「大人」という印象があるが、時々アンディのファン層みたいなソフトなおとめちっく派の人も混じっていたりして、意外にバラエティに富んでいる。また男性読者の共感コメントもなぜかよく聞くような気がする。
BBSのフォーラムあたりには「フロハニ(正式名称/フロイドをハニーと呼ぶ連盟)」というのがあって、フロイドは愛しているがハニーと呼ぶのはちょっと・・・という男性構成員によって作られた「フロイドを師匠と呼ぶ連盟(略称/フロしし)」という公認内部組織を持ち、類似組織「フロぼっち(フロイドをぼっちゃんと呼ぶ会)」を敵対組織とみなしているそうだ・・・

Aug.22.1998