どうなってるの!?
【12】What's going on!?

▼PALM「午前の光」の感想▼

「午前の光 III 」を購入してきて、午前の光を最初から読み通しました。
幸せになった。ああ、ジェームスの世界がやさしい光に包まれてくれてる。ハスキンス氏の言葉に痛いくらいに振るわされてしまいます。
ラスト間際のカヌーやラフティングについて話しているところの何気ない日常の素晴らしさが、この先の展開を少しかいま見てる読者として、胸を熱くしてしまわずにはいられません。

ジョイの養父母との幸せな対面。そもそもこのカナダ旅行がPALMの最高期なのではないかと思ってしまうだけで、目頭が熱くなってしまうくらいです。

イライザが見た「美しい緑」たち。
どんなきっかけであれ、産まれてきたジェームスと、ジェームスと出会った人たちとの出会いとふれあいは、 偽りのまがい物なわけではないのだし、過去がどうあれ、 ジェームスはジェームスなのだ、ということで、それだけで ただ素晴らしいと思う。
ジェームスはそういう人物なのだと思う。

なぜPALMに惹かれるのか。
たぶん、憧れの世界がここにつまっているからだ。
こんなにややこしい世界に、ややこしいキャラクターがいて、それなのに、みんながシンプルだからだ。
矛盾している。 ジェームスがピュアでないのは、わかりきっている。 ピュアじゃないけど純粋なのもわかっている。
ジェームスが嫌いな人はいないし、ジェームスは誰をも愛している。 ゆるせない悪いことをする人をゆるさないし、 加減とか限度とか、それをして相手がどう思うのかということを わかっているけど、気にしないところとかもゆるされる人物だ。
こちらが心を開きさえすれば、いくらでも包み込んでくれる。 きっと、身近な存在にいるならよほどの覚悟がないと付き合えない 人間だと思う。
だからジェームスには憧れるんだと思う。
私は近所の犬をもらってくれないかと言ってもらえる人になりたい。 時折様子を見に来るジェームスを迎え入れ、お茶を勧めて歓談するのだ。
他愛もない話。 ときには相談事を持ちかけるかもしれない。 だけどそれはこの人に問題を解決してもらおうと思ってのことではない。 聞いて欲しいともうだけだ。

怖い。

ジェームスとその周りのすべての人が、このまま幸せにその人生たちを 終えるのかわからない。アンディが死ぬとき。ジェームスが死ぬとき。 そしてその喪失感を抱えたカーターの人生。
堪えられる人、越えられる人。

イライザが最後の最後で光を得たように、 カーターは失った光のない人生を、再びまばゆい緑の世界を得ることが できるのかどうか。

私はPALMの中で、空気のような存在でそこにいる。 誰になりたいというわけでもない。すでにそこにいるから。

思うままに書き連ねさせていただきました。 たったいま読み終えた感動をそのままに書いたものです。 このあと、次の章はどうなるんだっけ?と生涯スケジュールを 見に行くも、そのコーナーはもうなかったですね。 でも「探偵編の終了」「実質的な完結」という言葉を見て、そうか、と。 このあとの「蜘蛛の紋様」は過去で、「TASK」がエピローグとなるノのでしょうか。

不安ばかりをこの胸にPALMの未来の暗礁に身を震わせているわけでは ありません。 この幸福感をしっかりと抱いています。 カーターが「俺が最後の障害になってやるんだ」とハスキンス氏たちに 見得を切ったときは思わず笑ってしまってましたもん。
ああ、幸せだ。
周りの環境がどれほど悪くても、無理矢理にでもジェームスは 力強く合わせてしまう。
私にその力がないとしても、大丈夫。 ご飯はおいしいし、太陽は眩しい。 生涯の連れ合いは、まだいないけど、 その時のために歯をキチンと磨くし、笑っている。 もちろん本も読む。
人生でどれだけの本が読めるかわからないけど、 その中からPALMと出会ったことに感謝しています。

そして、こうして作り手の方にそれを伝えられる。
ありがとうございます。 この物語を産んでくれて。
小学生の女の子が産んだひとつの世界。
光に包まれて、傷がいっぱいだけれど、とってもきれいなこの世界。

まだまだ不安は尽きないけれども2011年はあと5年。 あっという間ですね。 最後までじっくりと見つめていきたいと思います。

長々と乱文を書きすぎてしまいました。 今月末発売の「Wings」は、買ってしまうかもしれません。 プレビューを見てしまいましたから。 小説でカーターの過去。うう、気になりますねー! 我慢できずに買ってしまっていたら、また感想を送ります。
でも、我慢!我慢しなくては。
それでは、次作も楽しみに待っています。 どうもありがとうございました!!
<とーます@シンさん>

   ○こちらこそありがとうございます!ものすごく遅いホームページへのアップですみませんでした。「午前の光」が3巻に収まって油断したせいか、続く「蜘蛛の紋様」が思ったより長くなりそうでちょっとアセっています。ヨーダくらい寿命があったらなあ〜


▼PALM「蜘蛛の紋様」の感想▼

「蜘蛛の紋様Ⅰ」本日購入し、読み終えました。
私は今までファンレターや小説などにしても一切感想などを送ったことはありません。感動した本は数ありますが、感想を作者に送り、自分の意見をぶつけるということが、無礼にあたってしまってはいけないからと思っているからかもしれません。
でも、今日は書かずには入れませんでした。私が「PALM」と出会ったのは、中学生のころでしょうか。当時「WINGS」に連載されていた。「ファルコン50」が好きで、「WINGS」を一冊購入しました。それに掲載されていた「PALM」は本来のストーリーとは別のロブスターにまつわるショートストーリーでした。それが気に入った私は以来、単行本にて「PALM」を読み続けています。あの話って単行本に入ってませんよね。
で、「蜘蛛の紋様」が発売になるからと思い、もう一度、「午前の光」を全て読み、今日、ようやく「蜘蛛の紋様Ⅰ」を読みました。
オーガス家のことが少しずつ明らかになり、今後もますます楽しみなのですが、一つだけ、気になりました。レイフ・オーガスが最後に残した一連の言葉、「蜘蛛の巣が美しい図形を描く・・・」です。

誰でも子供のころから疑問に思っていることが、大人になった今でも解明されないことってあると思います。私にとってのその中のひとつが「蜘蛛の巣」なのです。
つまり、「蜘蛛の紋様」なんですね。なぜ蜘蛛はあんな巣を、どうやってつくるんだろう。

子供の頃からずっと考えてきて、ちょうど、昨日も不意にそのことが頭をよぎったくらいです。私が「PALM」に惹かれた理由はそんなところにあるんだろうかって考えてしまいます。野生先生はどうして、あのようなフレーズをつかわれたんでしょうか?

それらの疑問がこの先、読むにつれて解明できるのかが、私にとっても最大の楽しみでもあります。「PALM」の最後まで、真剣にお付き合いしていきたいと思っています。
こんな名作滅多にありません。世界中の人に知ってほしいくらいです。 今後も楽しみしています。がんばってください。
<unknownさん>

   ○「蜘蛛の紋様」のタイトル&レイフ伯父さんの台詞の由来は、連載終了後にWORKSの作品解説に書かせていただく予定ですので、お楽しみに。
番外編ロブちゃん(ロブスター)の話は「PALM BOOK」に収録されていますよ!正式タイトルは「ジェームス君のお料理教室」でした。



初めてお便り(?)します。 ・・・だと思います。 何度か書き出して、毎回送るのをやめていましたから。
書き出すと、いつも、伝えたいことの数パーセントも書く事が出来ない状況に嫌気がさしてウインドウを閉じてしまうのです。  

雑誌をあまり買わなくなって、ここ何年かはPALMも単行本が発売されるのを待って、一度に読むようになっています。
「蜘蛛の紋様」も最初から驚かされました。ジョイの手記から始まるなんて思わなかったから。
PALMのシリアスな部分を読んでいると特にそうなんですが、何と表現したものか・・・落ち着くというか、苦しいというか、心地よい海の底に沈んでいくような・・・痛いような・・お腹の辺りが鈍く重みを感ずるような・・・うまく言えないのですが、そんな感覚をおぼえます。

ジョイの話は私には少し安心するものがありました。
私はもう長いこと、辛い精神状態と比較的まともな状態との行ったり来たりを繰り返す状態が続いていたので。
立ち直る度「今度こそ大丈夫!もうきっと私は治ったんだ!」とぬか喜びをし、またふたたびみたび直滑降で落ちていくということを繰り返し、あげくもう、立ち直ることへの希望を持てなく、信じられなく、無気力に近い状態になってしまっていたので。
それこそ、今度こそ自分を殺してしまうのじゃないかという日を、叫びと涙で何とか押さえ込んで次の日につないでいくことが、私にはやっとだから。 そうしてやっとの思いでつないでいく日々が、一体何のためにあるのか。 なぜそうまでして、私は生まれて生きていかなければならないのか。  

レイフ伯父のあのセリフが遺言だとは思いませんでした。
どうしてあの時、微笑んでいたんだろう。

  「一点の血のしみも闇のにごりもない白いもの。それは幸福ではなく無だ」
またジョゼの
「死は人を傷つけるけど、それほど大きな力は持っていないし、重要なことでもないの」  
PALMの中で語られた言葉を、よく私は何かの経文のように唱えます。  

  ・・・やっぱり、何を言いたいのか分からなくなってしまいました。 また消してしまいそうなので、今日はそうならないうちに送ってしまいます。
 伝えたいことはきっと、たくさんあるんです。
<y-iさん>

○ちゃんと伝わっていますよ!


「蜘蛛の紋様」毎回楽しく(ちょっと語弊がありますが・・・) 拝見させていただいています。
若かりし日のジャネットちゃんと恋するカーターさん。なんてかわいらしく初ういしい・・・。
と思ったのも束の間、二人の愛の始まりがあんなに激しいものだったとは、今まで夢にも思いませんでしたが、カーターさんの孤独や愛への渇望が・・・痛いほど感じられました。

今更ながらですが、カーターさんまだ20代半ばなのでものね。 つい出会った時のおじ様なカーターさんのイメージから抜け出せなくて・・・。
ジャネットちゃんとの今後の展開がちょっぴり心配ですが 二人が一日も早く深い愛で結び合えることを願っています。

愛するジェームスくんの苦難はどこまで続くのでしょう・・・。
苦難続きのジェームスくんですが、なんて精神が強靭で 健康なのでしょう。これもきっとマリアの愛を一身に受けて成長したおかげ ですね。

不運な中にもグリフィンのようなジェームスくんを思いやり気遣い愛してくれる 人がいる事はジェームスくん以上に彼を愛する私たちにとっては救いですね。
これもジェームスくんの人徳のなせる業なのでしょうけれど・・・。(パンケーキ?がおいしそう!)
ジェームスくんがエリーの手から解き放たれるまで後一年・・・。 不幸な中にも少しでも幸いがあることを祈ってやみません。
頑張れ(頑張りすぎるな)ジェームスくん!

久々のレイランダーさん、渋いですね。サロちゃんの黒い影もチラホラと・・・
次回を拝見できる日が楽しみでなりませんが、数ヶ月後なのですね。 う〜ん。待ち遠しい!
<Dayanさん>

○連載25年で初めて編集部にセックスコードを確認して描いたカーターとジャネットの出会いの回ですが、出会いからゴールまで20ページそこそこという最短記録でした・・・。ジェームスとシドちゃんのときと比べるまでもなく、なんちゅう手の早さ。ジョゼが「デートをはしょる」とか言っていた意味もよくわかりましたね。


もう20年来読み続けています。
彼らは、すでにリアルな存在です。私にとって。
PALMは単なるフィクションではありえません。

昔から漫画が好きで、よく読みます。というか、物置が漫画で溢れています。
どんな漫画も細かい筋とかシーンを失念するのにPALMに関してはそんなことがないのです。
自分のことのように、いや、自分のこと以上に詳細をおぼえています。
今日も、「あるはずのない海」を読み返し、いつもの場面で涙でした。

物語は、いよいよ佳境ですね。

物語を待ち続ける幸せ。
物語を持ち続ける幸せ。
物語が続く幸せ。<
物語が終わりつつある幸せ。

すでに、20年以上、私は、その幸せを感じつづけています。
物語が終わりを告げたとき、改めて、感謝の気持ちを告げさせてください。
どうか、ご自愛くださいますように。
<MMさん>

   ○長い間読み続けていただいて、そしてフィクションを超えたPALMを共有していただいて、ほんとうに感謝です!
わたしにとってもPALMは気味の悪いほど現実を超えてきていますが、しかし・・細部の記憶はなくすようになってきましたねえ(自分のことも忘れるので、しょうがないですが)。どうしても思い出せないときは、メールさせていただくかもです。



獸木野生様
はじめまして、Sと申します。
一応漫画家で、実話系4コマ誌などでお仕事してます。

自分が漫画家デビューする前から、ずっとずっとファンです。獸木先生の作品に出会ったのは高校生の時でした。 当時、「あるはずのない海」が完結していて「2821コカコーラ」が 書店に並んでいました。
ちょうどウイングスを読み始めたばかりで、獸木先生の作品を見て、 いいえ、見ないようにしていました。
興味はあったのですが、なぜか私の中で警報が鳴っていました。 「もしこの作品を読んだら、はまったら、人生変わってしまう。」
でも読みたい!とうとう本編以外なら大丈夫かなと自分に言い訳して 「2821コカコーラ」に手を出したのです。
翌日横浜駅の本屋を回りまくって「あるはず〜」全巻ゲットしました。 このPALMとの出会いまでの流れを今もすごく良く覚えています。
やはり人生変わってしまったけど、PALMに出会えてよかった。  

PALMのコミックスを手にして、笑ったり、驚いたり、感動したり、 でもつねにあらゆるシーンで、泣けて泣けてどうしようもなかったです。
泣けて泣けて、でも同時に救われてるような気持ちになりました。
深い深い悲しい記憶と、激しく回る運命の輪と、降り注ぐ大きな愛。
これが世界で、これこそ人生そのもの。そんなイメージでした。
フェリックスがビダーに言うように、私も先生のことを 仙人のように全ての秘密や真理を知ってる人だと思いました。

  それからはもうPALMの虜で、アルバムも買い、友人に強引に読めと進めたり、 「墓まで持っていく」と公言したり、(今もですが)今考えると結構痛めなファンでした(汗)  

青また青を読んで自分に似てたので(私にはビダーほどの強さも才能もないですが) とても衝撃を受けました。ビダーは獸木先生自身で、あれは自伝ですよね。
ビダーに励まされるように私も再び投稿を始め、そして32歳でデビューして最近やっと落ち着きました。

  PALMはずっとずっと好きだったのに、ファンレターを出したら「ただのファン」になってしまうようで 悔しくて、ずっとコミックス時代も手紙とか、サイトが出来てもメールも出さずにいました。
「簡単に結婚するには愛しすぎていたわけだな」というジェームスの台詞がありますが私も同じで。 あまりにも好きすぎて、ファンレターなんて書けなかったんです。
でも蒔かぬ種は生えない、じゃないけど、伝えなきゃ始まらないと思って、悶々としてたら 先生が生涯スケジュールなど書いてるし、なんだか焦って、とうとう思い切ってメールしました。

  私は先生にあてて書きたいことがたくさんあって、聞きたいこともたくさんあって、でも多分このまま書いたら最後は人生相談みたいにすがってしまう。
先生は私の神で、PALMは私のバイブルです。ああやはり意を決して書くと、文面が重すぎる。
かといってPALMと獸木先生に関しては、私は軽くなんかかけません。。゜゜(´□`。)°゜。

迷惑でなかったらまたメールしていいでしょうか。すこしでもお近づきになりたいです。
こんなに正直に人に手紙(メール)を書いたのは初めてです。心が裸みたいですごく恥ずかしいです。 イタイ奴だと思わないでください。PALMの魔力に取り付かれて、その神の前で変になってるんです。
それでは、折り返し地点を越えた、これからのPALMを楽しみにしています。 うっとうしい天気が続いてますがお体いたわって原稿頑張ってください。
                      <Sさん>

   ○同業者の方からのメール、本当に光栄です。でもSさん、「すこしでもお近づきになりたい」なんて書いていただいたので「そうかあ〜」といそいそ返信したのに、数通メールのやりとりだけでごぶさたなんて、結構冷たいじゃないですかあ。またメールしてね。 数年前ノイローゼ気味の友人のために「悩みの聞き方」もやや専門的に勉強したので、人生相談も引き受けられます。


獸木野生様
これが何通目のファンレターになるのでしょうか。 古くは23年前に遡り、その頃の自分がどんなだったか 思い出すのも困難なぐらい昔のことです。

23年の間の私の人生は順風満帆とは言い難かったかも 知れません。けれど一話として欠くことなくPALMを愛し 続けられた私は幸せ者です。
高校のクラスメイト、学生時代のクラブ仲間、会社の同僚、 恋人たち、息子や娘、 その時々でPALMを語る相手は違っても、私の中の 一番大切な物語であることに違いはありません。

どうか健康にお気をつけて、そしてPALM終焉の時を 迎えてもどうか創作活動を止められることのないよう お願い致します。

蜘蛛の紋様を読み、どうしてもファンレター(ファンメールと すべきでしょうか)を送りたくなった いちファンより

   ○一話として欠くことなくPALMを愛し続けられた、ということは、もしかして連載をすべてお読みいただいた、ということでしょうか?もしそんな方がいらっしゃったら、表彰しなくては・・・
PALM終了後の創作活動について、ぼちぼち周囲からも心配いただいておりますが、逆に言うと、わたしの人生が終わるまでPALMは終わらないということなので、安心してくださいね。



とある週末。某大型書店にてPALM第31巻とコミック数冊をまとめ買い。
ずらずらと「コミック」が並ぶ伝票のなかにPALMだけが「芸術」と表示されていました。・・・なんか納得してしまうところが「PALM」のすごいところですね。
<TTさん>
   ○「(レシートの)実物をお見せできないのが残念です」という、いかしたタイトルでメールをいただきました。


(上記までのコメント/2009年6月更新)



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