環境問題に興味あるけど、
何をどうしていいのかわからない!
という人のためのベーシック・マニュアルを、
常識になっているエコロジーの
行動原則を元にまとめてみました。
基本になる行動原則は

1/自覚を持つ

2/環境破壊を避ける

3/害を減らす

4/保全活動を広める

のたった4つ。
あらゆる環境問題は、 個人がこの4原則を
クリアすることで解決が可能です。

1 責任 <主体者の自覚を持つ>

○ひとりの救世主やヒーローが世界を救う、というテーマは、もはや過去の幻想となりました。環境問題はわたしたちひとりひとりの力なくしては解決不能だからです。
今、ヒーローはあなた自身。世界の運命はあなたの手の中にあります。

○新聞や本を読む、ニュースに注目する、環境団体にアクセスして情報を入手するなどして、知識を備え、何かをするとき、何かが起こったとき、それが環境に対して良いか悪いか、どんな効果をもたらすかを判断し、行動しましょう。

○誰もが望むはずのない環境破壊が起こったとき、心の中で「イヤだ!」と強く思っていても、その意思を社会的に表明しなければ、あなたは破壊に対して「ノー」の頭数には勘定されず、結果的に破壊を許す勢力となってしまいます。環境問題に対する判断と意思表明は、現代に生きる社会人にとって、もはや避けられない責任と言えます。


2 回避 <環境破壊を避ける>

○環境に悪い結果をもたらす行動を極力避け、環境に対して無害かつ非暴力的な生活を心がけましょう。水や空気その他を汚染する物質、また環境に対して有害な方法で生産されたものの使用を、極力避けましょう。

○直接・間接的に環境を破壊する製品などを使わざるを得ない場合、顧客として、あるいは環境団体などのサポートやアクション参加を通じて、環境に無害な製品や、無害な方法での生産などを嘆願しましょう。

○森林・野生動物などの保護は生態系を護り、人間が自然のサイクルから得る食料の安定供給を支え、生態系破壊から起こる更なる大規模環境破壊の連鎖を回避します。
直接または消費・経済活動などを通じての間接的破壊や不要な殺傷行為を避け、保護活動への参加を通じて保護や再生、利益の還元を行いましょう。

○戦争などの大規模暴力行為が起こると、戦闘区域や武器等の規模が大きい現代では、もちろん環境も広範囲かつ長期的に破壊されます。
人間の破壊能力のすべてが注ぎ込まれる戦争のダメージは予想不能で際限がなく、すべての環境破壊に勝るものとなりえるため、戦争回避は環境保護の重要な項目に位置しています。


3 削減 <環境破壊を減らす>

○環境に悪い影響を及ぼす行動を生きてゆくためにやめられないときは、減らしてゆきましょう。
生活の中でなるべくムダを省き、質素さ、シンプルさを追及することで環境への負担を減らすことができます。自分の使っているものの中で、本当は必要ないものを省いてゆきましょう。また省エネ等の節約術などは、たいがい環境にもいい効果があります。

○物を大切にし、なるべく徹底してリサイクルをしましょう。リサイクル製品を積極利用し、消耗品などでリサイクル製品に代えられるものは極力代えましょう。

○電化製品、車などを買い替える場合は、なるべく省エネ・エコロジカルなタイプのものを選びましょう。

○生活の中で、あまり潔癖になりすぎないことで自然への負担をやわらげることができます。
ほんとうに何もかも真っ白で、虫一匹存在しない必要があるでしょうか?
虫を薬品で殺すとき、虫より殺虫剤のほうがこわいと感じたことはありませんか?
掃除や洗濯に使う洗剤は、ほんとうに環境をきれいにしてくれていますか?
究極の手段に出る前に、平和的アプローチを試してみましょう。

○なるべく近い場所で生産されたものを利用することにより、輸送による大気汚染、長期保存のための薬品など、環境に対する負担を減らすことができます。選択の余地があるときは、なるべく近くで作られたものを利用するようにしましょう。


4 拡大 <保護活動を広める>

○環境運動、環境に配慮した企業、環境運動をする個人など、環境によい効果をもたらす活動を奨励し、広めましょう

○前向きな行動も、個人個人の動きだけで実を結ぶことはありません。自分の生活を変えるだけでなく、環境団体のサポーターになる、署名に参加する、独自の啓蒙活動を行うなどの社会的行動によって、個人の環境活動は完結します。

○どんなに高い志を持って政治家になった人でも、短い任期、再選のプレッシャー、内外勢力のしがらみ等で、思い切った采配を振るうことはままなりません。そこで市民によって構成されるさまざまな市民団体や圧力団体の存在が重要となります。
環境団体などでは、各種アクションやキャンペーンを行うだけでなく、国際会議などでロビー活動を行ったり、企業と話し合いを持ったり、時にはエコロジカルな製品の開発や技術提供(例/フロンを使わない冷蔵庫など)を行うなどして問題を解決してゆきます。
個人がこういった活動をサポートすることは、環境保全の推進に、非常に大きな力となります。

○ホームページを持っている人はリンクを張る、紹介するなどして、各種環境活動を奨励・サポートしましょう。

○この世界でいかに深刻な問題が勃発しても、すべての人が対応団体のスタッフになったり、自分の人生を投げ出して献身的なアクティビストやボランティアになれるわけではありません。
だからこそわたしたち一般の人間が普段の生活を送りながら、いかにコンスタントに運動やムーブメントに参加していけるかが、問題解決の大きな鍵となります。
「考える」「目をそらさずに見つめる」ことは大切ですが、それだけで充分な時代はすでに終わっています。

○当サイトEcoeggでは、4つの行動原則のなかで、西洋諸国と比べ日本が遅れをとっているこの「拡大」の項目に特に力を入れ、質問の受付や保護活動等の紹介を行っています。
Ecoeggトップページより、Q&A、環境団体リンクにアクセスできますのでご利用ください。
また、本サイト、PEACE ON EARTH の各コーナーは、個人の環境活動や、環境団体や保護活動をサポートする場合にも応用の効く内容となっています。サポートの意義、具体的方法、不安への回答なども、率直に解説していますので、どうぞご利用ください。

2003年6月21日

以上のアイデアはエコロジーの世界で常識となっている「行動の4原則」と「エコライフのための6原則」を組み合わせて簡略化したもので、獸木野生の発案ではありません。文章は「地球にやさしい生活術(ジョン・シーモア、ハーバート・ジラード著/TBSブリタニカ」をもとに構成させていただいています。

当サイトのリンク他で紹介している活動や団体は、私獸木野生が実際に情報を得ているものに限られています。

積極的に活動なさっている方、専門的に勉強なさっている方は、ここで紹介されている内容について、あまりにおおざっぱであるとお感じになるかも知れませんが、このサイトでは複雑で難解な環境問題のおおまかなアイデアや全体像を、まったくの初心者にも最初のステップとしてつかんでもらえるよう構成を心がけました。どうかご了承ください。

なお、オリジナルのジョン・シーモアとハーバート・ジラードによる「行動の4原則」と「エコライフのための6原則」のおおまかな内容は以下の通りです。

行動4原則

<考慮する>
何かをする前にそれが環境に対して良いか悪いかを判断する

<避ける>
環境に悪い結果をもたらす行動を避ける

<減らす>
上記の行動をやめられないときは、減らす

<広める>
環境運動等、環境によい効果をもたらす活動を奨励し、広める


エコライフ
6原則

<責任の原則>
環境に対する自分の行動に責任を持つ

<地域主義の原則>
なるべく近い場所で生産されたものを利用する

<簡潔さの原則>
ムダを省き、質素さ、シンプルさを追及する

<多様性の原則>
農業や生態系などの多様性を重んじ、また多角的なアプローチを行う

<非暴力の原則>
自然や動物その他への暴力を避ける

<節度の原則>
生産活動や生活において過度な行動を避ける

| ECOEGG TOP |
| AID TOP | BIGCAT TOP |