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Part 1
|Part 2|
Part 3
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【エレベータ前の30秒!! その距離、2m!! 】
緊張の時間が流れた…。
しかし動きがない。ブーチャンズも落ち着き払っている。私は念のためにホテル玄関の外をチェックしてみることにした。もし、STOENSがここから出発するならバンとリムジンが用意されているはずだ。ロビーの外に出ると私のホテった顔を沈めてくれるよような涼しい風が吹いていた。周辺を見渡してもバンは見当たらない。(ここからの出発はなさそうだな)
このことを報告しようと元に戻るとサングラスの彼女は立ち上がって「今、ブーチャンズがいなくなったん」 と言うではないか。えっ。ウッソー。
何があったの???
不覚にも、どっちに行ったのか見逃していた。3人は推理を始めた。ブーチャンズの立っていたところまで行くと窓があり、そこからは庭園の中を通じる道が見えた。「あそこを歩いているメンバーを見たとか!!」
その瞬間、私たちはロビー横の下りエスカレータのほうへと走っていた。一番下にたどり着くと、真正面はパーティ会場の入り口、右はRestRoom、…左だ!!
左側に位置するエレベータ・ロビーを通りすぎようとする私の目に、見慣れた髪の色が!!!。 ほんとうに少しだけしか見えていなかった。でも、写真集やビデオや生で見てきたMICKの姿は頭の中にインプットされているわけで、その髪の色が私の目の中に入ってきた!!!!! これは神様のプレゼントとしかいいようがない。通りすぎてしまっていたかもしれないのに、その角に隠れるように立っているミックの髪が見えたのだ。
(ミックだ)
そのときエレベータが着いたのだろう、エレベータのドアをホテルの女性が抑える格好で「どうぞ」というアクション。日本人のスタッフ?2人の後を歩くミックの後姿が完全に見えた!!!
私は後を追った。ホテルの女性が、私にエレバータに乗らないようにという格好をした。
私は、ワナワナしながら「Hi, Mick!!」と声をかけた。
エレベータの左端にたどり着いたミックは振り替えると、前に立つ日本人2人の頭の上から背伸びするように満面の笑みで「ハァ〜ァイ!!」と手をふった(私の好きなクシャクシャの笑顔だ!!)私が懸命に「Have a good Show!!!!!!!!!!!」と言うと首をかたむけ笑顔のまま「サン・キュゥウ〜〜」と言いながら、手のひらを一層激しくふってくれた!!!!!
心無しかスタッフの人がドアを暫く明けていてくれたような気がする。でも、スローモーションのように閉まっていくドア。私とサングラスの彼女はミックが見えなくなるまで手をふった。
感激!!!! 大満足する私に「よかったなぁ。ミックに会えたやんか。でも、私はキースに会いたいねん。」と嘆くサングラスの彼女(笑)。黒髪の彼女は、私たちの動きについてこれず、ミックの後姿しか見ることができなかったと嘆いていた。
喜んでいる中、だれかが「MICK、ロビーから出るとか?」と言った。それも、そうだ。3人は、昇りエレベータを駆け上がった。ロビーにつくと、ロケンロール夫婦が中央のソファに座っていた。その様子を見ると、MICKが通りすぎた雰囲気は伺えない。安心して私たちも定位置のソファーに座ることにした。
興奮は続いていたが、2つの疑問が持ち上がった。
ブーチャンズはどこに行ったのか?
4時になろうとしているのにMICKはドームに向かうのではなく、なぜホテルに戻ってきたのか?
MICKは例外として、いくらなんでも他のメンバーはドームに着いているでしょう。結局、メンバーはロビーからは出て行かないことがわかった。でも、どこから? ホテルの図面を何度見ても、外に通じる出口は少なく、ロビーまたは庭園への出口だけだ…。私たちはソファーに座ったばかりだったが、もう一度さっきの場所に戻ることにした。一番下の階に行き、庭園に続く出口を出て少し歩いてみた。ここから外出するとしたら、車の入るとこまでMICKは相当歩かなければならない。「MICKをそんなに歩かせるわけない」という結論から庭園説は消えた。あとはパーティ会場とレストラン・バー等があるが、出口らしきものは発見できなかった。謎は残るが、サングラスの彼女たちがより良いチケットを入手するために早めにドームに行かなければならないと言うのでロビーに戻ることにした。勿論、さっきMICKが乗ったエレベータでね。私は左端に立ち、ひとり微笑んでいた。
STONESは一番下の階から駐車場に出ていたとか。多くのファンは、そのことを聞きつけ、3時過ぎになると駐車場の見渡せる場所に集合していたらしい。ブーチャンズも、きっと、その場所に行ったに違いない。
となると、4時に近い時間にエレベータを上がろうとしていたMICKの行動だが、推測すると外出先から戻ってきたのではなく、駐車場に行こうとする途中で忘れ物か何かを思いだし、部屋に戻るところだったと思われる。専属のセキュリティがついていなかったのは、ちょっと部屋に戻るだけ…だったから、日本人のスタッフに付き添われる形になったのだろう。
続く……
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